伝えるための橋渡し(2007年12月01日)

國吉 美香 (クニヨシ ミカ) 
総合政策学部政策科学科
第44回「多摩を支えた竹細工」レポーター

ディレクターのときとは異なる立場だった。カメラを回すほうと回されるほうとの違い。それだけの違いのようであり、それはまるで異なることであった。
最初、レポーターをするかどうか決めるとき、自分に務まるか不安だった。やってみようと決めたのは、単純に挑戦してみたいという気持ちと、前回に一度ディレクターとしてVTR制作に携わったときに考えていた、カメラを回される側はどのような気持ちなのだろうか、どのようにすれば撮られる側もやりやすい撮影ができるのだろうかということを確かめてみたいという気持ちがあったからだった。
ディレクターを務めたときとは異なる緊張と不安を感じながら、当日の撮影に臨んだ。撮影では、緊張して早口になっていたり、笑顔が硬かったりと、反省する部分も多々あった。インタビューするときに言い間違いなどをすると、同じ部分を気にしてしまい、それとは違うところで失敗してしまうということもあった。
しかし、ディレクターやクルーに助けられながら、回数を重ねるたびに、少しずつではあったが慣れていくことができた。そうして、次第にレポートすることが楽しいと感じるようになった。なによりも、取材先である竹細工店のご主人と話すことが、楽しかった。
 ディレクターのときは、一度カメラを回せば、あとはレンズ越しに取材相手を見ているだけだったが、レポーターは違う。レポーターはカメラが回っているときも、ずっと取材相手と一対一でコミュニケーションを図る。そのためか、より取材相手との距離が近く感じた。ご主人の温かい笑顔に促されるように、私の心も解きほぐされて、自然とあいづちを打ったり、コメントが口から出てきたりするようになった。
 ディレクターは、作品を通して何かを伝えようとする。レポーターはそのお手伝いだと思う。伝えたいことを、よりわかりやすく視聴者に伝えていくこと。見ている人と、伝えたい人との間の橋渡しをすること。それが、レポーターの役割なのだと思う。そのために、レポーターは常に取材相手を立てて、情報を伝えていくことが大切なのだと思った。今回、レポーターという役を担当することができて、レンズ越しの世界を経験することができた。貴重な体験であり、楽しい思い出となった。
なによりも、竹細工店に通いつめた夏の日々を、胸に大切にしまっておきたいと思う。

投稿者 webmaster : 2007年12月01日 00:00|

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