朝市ブギウギ(2004年06月02日)

山成 耕太 (ヤマナリ コウタ)
商学部商業貿易学科
「みんなの朝市~昭島・田中町団地の朝顔~」ディレクター

まだ寒さの残る2004年3月。私は、自宅と大学、そして昭島市にある田中町団地を往復する日々が続いていた。と言うのも、多摩探検隊の1コーナーとして、同団地内で毎週日曜日に開かれている朝市をドキュメンタリーとして制作することになっていたからだ。
私が田中町団地の朝市を知ったきっかけは、ある新聞記事であった。記事の中の「団地に笑顔」と言う文字に、何か強く魅かれるものがあった。

早速、カメラを持って同団地へと足を運んだ。新聞に載っていた記事が私の念頭にあったせいか、十分な事前取材をすることなくすぐに撮影、編集に取り掛かった。番組を制作する場合、まず取材に基づいて「構成表」というものを作成する必要がある。そして、それは極めて大きな意味を持つ。それさえあれば、後は構成表に沿って映像を撮り編集すればよいからだ。

しかし、私達はそれを怠ってしまった。そのために大混乱に陥り完成まで多くの時間を費やすこととなった。テープ12本。時間にして13時間以上。団地に通った回数のべ10回。学校で編集作業をした後、誰もいないアパートへ帰り、暗い部屋の中でコンビニ弁当を1人で食べる…。そんないつ終わるかも分からない時を過ごすことは想像以上に辛かった。しかし、それをなんとか乗り越えて、6月には無事にケーブルテレビの放送にこぎつける事ができた。実際にテレビに流れる自分が制作した映像を見ながら、「そうか俺たちはこういうことをやっていたんだ」と、改めて事の重大性に気づいた。

多摩テレビでの放送は、残念ながら昭島市では視聴できない。このため私達は完成したテープを持参して、朝市の舞台になった田中町団地で上映会をすることになった。作品を見終わった時、ある農家の方が立ち上がるなりこう言った。「はじめはどうなるものかと思ったが、良く出来ているじゃないか」。その言葉を聴いたとき、やっと「作品が完成した」という安心感と充実感が、心の底から込み上げて来るのを感じた。

投稿者 webmaster : 2004年06月02日 09:44|

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